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城繁幸氏の本当の敵と日本型コミュニティ

カテゴリ:世の中の事


先日、山口県の山間で悲惨な事件が起こりました。
それについて、人事コンサルタントの城繁幸氏が記事をアップしています。

無縁社会のリスクが孤独死だとすれば、“有縁社会”のリスクはこうした人間関係のトラブルと言えるだろう。

周南市連続殺人事件の背景について出身者はこう見る: J-CAST会社ウォッチ

城氏と言えば「若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来」で有名です。
人事コンサルタントがなぜ周南市殺人事件を取り上げているのか?と思う方もいるかもしれません。
実は、城氏は以前にも「有縁社会」のリスクについて述べています。

昨年に引き続き、NHK特集の『無縁社会』が話題となっている。
“無縁”の先にあるものが何なのか知っておくべきだと思うので、個人的には見て
おいて損は無い番組だと思うのだが、メディアの一部に「皆で有縁を取り戻そう」
的な回帰色が出ているのが気になる。
基本的に無縁とは我々が選んだものであり、時計の針を戻すことは不可能だ。

有縁社会も楽じゃない 書評『津山三十人殺し 最後の真相』 – Joe’s Labo

僕が「津山三十人殺し 最後の真相」を手に取ったのはこの記事がきっかけでした。
「コミュニティ」に注がれる眼差しが羨望で埋め尽くされていることへの違和感を覚えていたので。

本当の疎外というのは、もともと縁なんて無い無縁社会ではなく、縁で形成された
有縁社会にこそ存在するのだ。

確かに縁は無いかもしれないが、その気になったら好き勝手に縁を作れる現代社会の
方が、出口の無いムラ社会よりかはなんぼかマシであるというのが、同じ中国山地の
山間で育った僕の感想だ。

有縁社会も楽じゃない 書評『津山三十人殺し 最後の真相』 – Joe’s Labo

ここからは個人的に思うところ。

城氏の「敵」は、機能不全に陥りつつある日本の雇用慣行である、というのが一般的な見方。

しかし、実際のところ、城氏はもっと根深いところにまでその視線を注いでいるのではないか、と感じます。
日本の雇用慣行の源泉でもある、日本独自のコミュニティのあり方。
それは田舎を生きやすくも生き辛い場所にしているもの、あるいは「空気」と呼ばれるもの。

ときに息苦しさを伴う日本の濃密な人間関係をこそ破壊したい。
城氏にはそのような野望があるように思えてなりません。


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