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コミュニケーションのパイプを構築するということについて

カテゴリ:自分事


コミュニケーションのパイプ

おそらくマーケティングの分野でたまに使われる言葉だと思います。
僕は梅原真さんの著書ではじめてその言葉を目にしました。
この梅原さんの紹介記事にもコミュニケーションのパイプという言葉が登場していますね。

これは、マーケティングに限らず、二者間のコミュニケーションを観察する場合においても有効な観点だと感じています。

コミュニケーションがうまくいかないとき

コミュニケーションに失敗している場合を振り返ってみるとき、最近は次の二点についてまず注目するようにしています。

・自分の本当に伝えたいことが相手に伝わっているか?相手が本当に伝えたいことを受け止める準備はできているか?
・コミュニケーションの量は十分か?

前者については基礎の基礎のように見受けられますが、「コミュニケーションの失敗」が生じているほとんどのケースで見受けられる事態ではないかと思います。
「ホンネを語る」とは良く言いますが、言うは易し、行なうは難し。
「ホンネを語る」ためには、自分自身がホンネを把握していなければならず、また相手もそのホンネを受け止めてくれるという関係性もまた求められます。

後者については、コミュニケーションのパイプを構築する場合に地道ながら有効な手段と考えています。
技術面や両者の相性に頼らず、地道にコミュニケーションを積み重ねた結果、パイプが構築されることは少なくありません。

あえてコミュニケーションをキャッチボールに例えてみると

そもそもキャッチボールはボールがなければ行うことがありません。それが「伝えたいこと」です。
したがってまずボールを用意する必要がありますし、相手に渡したいものがあるのに、それとは違うボールを用意してもいけません。

キャッチボールは、一人では成立しません。相手がいて成り立ちます。
したがって、取る体制ができている相手がいてくれる必要があります。

投げたいのは、どんなボールでしょうか。速球でしょうか。とにかく距離を飛ばしたいのでしょうか。ワンバウンドさせたいのでしょうか。
もちろん、投げたいボールを投げる能力を自分が持っているか、という問題も出てきます。

そして、相手はそれを取ってくれるのでしょうか。相手の捕球能力は十分でしょうか。
また、どんな悪球でも必死に取ろうとしてくれるほど頑張ってくれるでしょうか。
場合によっては、投げたいボールを相手が取れる範囲内で収めることも必要になってくるかもしれません。

キャッチボール(=コミュニケーション)は、難しい

上の例が示すように、コミュニケーションは様々な要素で成り立っており、逆に言えば、それだけ複雑で難しい、と僕は思っています。
特に、「ホンネを語る」段になると、余計にそのハードルは高くなります。往々にして、相手に求めるものが膨らんでしまうのだから。

「ホンネを語る」が成功するということは、コミュニケーションのパイプづくりがうまくできた、ということだと思います。
自分から出ているパイプと相手から出ているパイプがうまく接続され、伝えたいことが最小限のロスで伝わる状態が理想です。

幸いなことに、このパイプづくりの成否はある二人の間で運命的に決定付けられているものでもありません。
キャッチボールと同様に考えれば、回数をこなすことによってコミュニケーションが成立しやすくなる可能性はあるでしょう。
双方の技術的な問題や相性だけに成否を委ねるのではなく、コミュニケーションの回数をきちんきちんと重ねていくことによってパイプづくりは促進されるのではないでしょうか。

まとめ:コミュニケーションのポイント

まとめると、ポイントは4つです。

1.率直になってみる

ホンネは意図する・しないに関わらず、ついついそこから逃げてしまいがちです。
ホンネからの逃避のメカニズムはだいたい2パターンで、
・ホンネが実は自己を否定する代物だった。
・ホンネを言うと相手をネガティブな心境にさせてしまいそう。
というところから、コミュニケーションの俎上に乗っける上で躊躇しているのではないかと思います。

躊躇している自分を自覚してみることが第一です。
自分が意識的に、あるいは無意識に避けているホンネとは何か。
率直であればあるほどよいでしょう。

これが把握できなければ、コミュニケーションは空振りで終わってしまうでしょう。
把握した上で、実際に伝えるかどうか、あるいはどうやって伝えるかどうかを検討すればよいのです。
案外、率直に言ってしまうことが、最も手っ取り早く、かつロスも少なかったりします。

※良くある勘違いとして、自分や相手を傷つける度合いが強いほどホンネだと思われている節があるように思います。
が、これは全く真実ではありません。

2.相手に伝える技術を磨く

これまた難しいですが、チャレンジしてみる価値はあります。
自分が言いたいことがあるのならば、それをきちんと伝えられることがベストであるはずです。

相手に伝える際に気をつけたいのは、こちらの意図どおりに伝えられるかどうか、という点です。
ホンネをまるっとそのまま相手にぶん投げてみたところで、相手がきちんと受け取れなけらばコミュニケーションはやはり失敗します。

これは相手の捕球能力に依存する面もありますが、伝える側も投げ方を十分に配慮することは可能です。
相手に応じて言葉を選ぶこともできます。また、場合によっては一度に伝えきることは諦め、段階的に伝えることも検討可能です(中継ですね)。

難しい話ではありますが、伝えなければならないことがあり、それを伝えなければならない必要が生じてはじめて、どう伝えるかを必死で考えることになるのではないかと思います。
恋愛なんか、まさにそのシチュエーションそのまんまですよね。
そういう意味で、まず「伝える」ということが前提になっていないと、事は始まりません。

3.どんなボールでも諦めない

これは受け手側の話。
コミュニケーションを成立させたいのならば、こちらが相手のホンネを引き出す準備ができているかどうかもまた重要です。

「準備」と言いましたが、技術的なところはともかく、まずはコミュニケーションを「諦めない」ということが必要です。
言葉一つで分からなければ、分からないと伝える。分かるまで聞く。聞いているよ、と態度で示す。

コミュニケーションのパイプは一方的に構築できるものではありません。
双方向で情報のロスを最低限に抑えたやり取りができてこそ、正しい関係性なのではないかな、と思います。

4.コミュニケーションの量を増やしてみる

1~3はコミュニケーションの質の話。
しかし、「コミュニケーション=質×量」ではないかと思います。積み重ねは結構侮れません。

先述したとおり、コミュニケーションのパイプは、お互いの技術や相性によって、あっという間に6~7割がた構築できてしまうときもあります。
しかし、時にはパイプができていなくても、コミュニケーションを成功させる必要が出てくる相手もいます。
こういう場合はとにかく量で攻める。いつでも自分は相手を尊重しているということを表明する。
折々で挨拶だったり、近況報告だったりを怠らない。どんなところでも相手の陰口を言わない。
相手にかけるコミュニケーションのコストを惜しまないことが、パイプ構築の鍵になります。

特に、田舎で何か事を進めようというときには、このような”マメさ”が無視できないインパクトを持っているように思います。

 

と、ここまで書いておいてなんですが、僕自身もまだコミュニケーションについては反省点が多くあります。
この年初というタイミングで、自戒をこめてこの記事をまとめてみたのでした。


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